fukuoka wetland conservation research group

身近なカニ類
〜 多々良川河口干潟 〜
福岡市東区にある多々良川河口には20種以上のカニ類が生息しています。
これほど多くの種類がみられるのは、多々良河口に様々な環境が残っているおかげです。環境の多様性が保たれている場所は減少しており、福岡市内でこれほど多くのカニが生息するのは、多々良川河口と西区の今津干潟だけとなってしまいました。
このページでは多々良川河口で見られる主なカニについてご紹介します。
多々良川河口のカニたち
多々良川河口干潟には20種以上のカニが生息しています。
中でもヨシ原や干潟に生える塩生植物の周辺はカニの子供の餌場や隠れ家となっている大切な環境です。
これほど多くの種類がみられるのは、多々良川河口には様々な環境があるためです。環境の多様性が保たれている場所は減少しており、福岡市内でこれほど多くのカニが生息するのは多々良川河口干潟と西区の今津干潟だけとなってしまいました。
以下に多々良川河口干潟に生育するカニの一部を生息する環境別にご紹介します。
是非一度、多々良川に訪れて実際に観察してみてください。

ヨシ原とその周辺にいる種
クロベンケイガニ

ベンケイガニ科 アカテガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−
【特 徴 】
大きさは3〜3.5cmくらい。甲羅は凸凹していて四角形。脚に毛が生えている。ハサミは紫色っぽい色に白の斑点模様がある。
ユビアカベンケイガニ

ベンケイガニ科カクベンケイガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−
【特 徴】
大きさは約1.5cmと小型で、甲羅は台形型。ハサミの先の方だけが赤色をしている。
ハマガニ

モクズガニ科 ハマガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:準絶滅危惧(NT)
【特 徴】
大きさは約5cmと大きめ。甲羅は丸みを帯びた四角形で、短い毛が生えている。紫色っぽく、甲羅やハサミは橙色で縁取られている。
アシハラガニ

モクズガニ科 アシハラガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−
【特 徴】
大きさは約3cm。甲羅はやや長方形で黄緑がかった色をしている。脚にはヒメアシハラガニのような毛は生えていない。
アカテガニ

ベンケイガニ科 アカテガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−
【特 徴】
大きさは約3cm。甲羅は四角形で背中にニコちゃんマークのような模様がある。名前の通り、両方のハサミが赤い。
ベンケイガニ

ベンケイガニ科 ベンケイガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:準絶滅危惧(NT)
【特 徴】
大きさは約3cm。甲羅は正方形でごつごつしている。脚に毛が生えている。赤っぽい身体に、ハサミの色は橙色で先の方は白い。
ヒメアシハラガニ

モクズガニ科 Helicana属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:準絶滅危惧(NT)
【特 徴】
大きさは約2cm。甲羅は四角形。脚に短い毛がふさふさと生える。全体的に砂のようなまだら模様をしている。
砂質干潟にいる種
コメツキガニ

コメツキガニ科 コメツキガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−
【特 徴】
大きさは約1cmと小さい。甲羅はおにぎり型で厚みがある。目は飛び出ているが、眼柄は短め。ハサミは小さい。
ハクセンシオマネキ

スナガニ科 Austruca属
■環境省RL :絶滅危惧Ⅱ類(VU)
■福岡県RDB:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
【特 徴】
大きさは約2cm。甲羅は長方形。オスは片方のはさみが巨大だが、メスはどちらも小さい。眼柄が細長く飛び出ている。
砂泥質〜泥質干潟にいる種
チゴガニ

コメツキガニ科 チゴガニ属
■環境省RL :−
■福岡県RDB:−