湿地研の活動をしていると様々ないきものに出会いますが、中には悲しい出会いも…
人間にとって、自然は楽しい場所であることが多いですが、野生生物たちにとっては弱肉強食の世界、まさに「生死をかけた戦いの場」。
私も時折その形跡を見つけることがあります。
痛々しくもありますが、捕食した方も生きるためなので、可哀想だとか酷いだとかいうのは人間のエゴなのかもしれません。
ただ、捕食者が野良猫などのいわゆる「自然界」の枠組みから外れたものだとしたら「仕方ない」ではすまされないこともあります。
有名な事例では、鹿児島の奄美大島など南西諸島には固有種がたくさんいますが、人によって持ち込まれたネコによって捕食され、大きな問題になっていますよね。
今回見つけたものも、ネコにやられたんじゃなければいいなと思うばかりです。
さて、こういった「いのちの形跡」を見つけた時、ついつい観察モードになってしまうのは生き物好きあるあるですよね!
この羽毛からしてカモだな。
おや、この羽の模様はもしや…
といったように、じっくりと観察しながら犠牲者の種の特定にいそしみます。
写真は羽根だけですが、骨が残されている場合も多いので、普段なら見れない骨格の様子をまじまじと見て堪能します(さすがに衝撃的な絵面になるので、掲載は自粛しました)。
そして特徴的な羽根は集めてお持ち帰り。
そのためにもジップロックなどお持ち帰り用の袋を常備しておくのも生き物好きあるある(のはず)。
今回もできる限り集めてきましたよ。
その一部をご紹介。
今回は近場で2個体以上の残骸を発見し、羽根の特徴からマガモとオナガガモであると推定しました。
両種ともに尾羽根に特徴がありますよね〜。
今日はこれから、羽根をきれいに洗浄して、部位特定して、そしてきれいに並び替えて…と標本作成を楽しみたいと思います!
みなさんも、落ちている羽根を見つけた時は「これは何の種かな」「どこの部位なのかな」「どうしてここに落ちているのかな」と想像を膨らましてみてください。
新たな扉が開かれるかも…
あ、羽根を触った後は必ず手を洗ってくださいね!
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