今日は本のご紹介です。
今まさに読みすすめているところなのですが、読めば読むほど「他の人にも読んでほしい!」と思う内容なので、フライングで書いちゃいます。
タイトル:「池の水」抜くのは誰のため? 暴走する生き物愛
著者:小坪 遊
新潮新書 2020年10月20日発行
タイトルでピンと来る方も多いかと思います。
私がこの本を手にとったのも、某番組の趣旨や演出に疑問をもっていたからでした。
その場で目次に目を通し、そのままレジに直行!
ちなみに、目次は以下の通り
第1章:「元気でね」放った先は深い闇
第2章:生き物ととるべきディスタンス
第3章:「池の水」は何回も抜こう
第4章:ダークサイドに堕ちた人たち
第5章:悪事を取り締まる難しさ
第6章:あれもダメ、これもダメを越えて
著者の小坪さんは学者さんではなく新聞記者さん。
福岡出身らしいので、勝手に親近感を抱いています。
普段から環境や野生生物の話題を気にかけている人ならわかると思いますが、いつも「モヤモヤ」感じていた様々な問題について言及してくださっています。
まさに「そうそう!それ!それが言いたかったったい!!」的な。
恥ずかしながら、中には全く知らなかったり、考えていなかった話題もありました。
語彙力のない私の文章ではなかなか伝わらないと思うので、以下、冒頭の文章から個人的に気に入っている文章を一部抜粋しました。
生き物、特に野生の生き物との付き合い方には、いくつかの注意点や、やってはいけないことがあります。「命を大切にしたい」という気持ちや、生き物を愛する心を持つことは、もちろん重要です。ただ、生き物を好きな気持から出る行動ならなんでもよいわけではありません。
(中略)
酒癖が悪い人と同じで、生き物を好きな人の中にも、「生き物ぐせが悪い」とでも形容したくなるような人がしばしば見受けられます。当人たちは、生き物や自然が好きなのです。命を大事にも思っています。しかし、やっていることは生き物や自然にとって迷惑や害を与えたり、人間社会を危険にさらしたりする行為なのです。
(中略)
この本は、生き物づきあいの取扱説明書、その中でも最初に読んでもらいたい「重大な事故に
つながる恐れのある行為」の注意書きのようなものを意識しました。
タイトルの「暴走する生き物愛」をはじめ、「ダークサイドに堕ちた人たち」「生き物ぐせが悪い人」といった表現は、とても印象的かつ的確で、胸にぐっっときます。
自分や、湿地研がそうならないよう、改めて普段の行動や活動を見つめ直したいなと思いました。
基本的に湿地研は普段の観察から得られたデータや、各分野の学識者・有識者の意見をもとに活動しているので、決して「暴走」したりはしていないと思いますが😂
まさに「生き物づきあいの取扱説明書」のような一冊。
是非みなさんも読んでみてください。
さて、続きを読もう…
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