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知る」ことこそ

  守ることへの近道

 自然環境や野生生物を保全していくためには、まず何よりも観察によって現状の定量的なデータを集めることが重要です。私たちは鳥類をはじめとして、湿地に生息する様々な動植物の調査を日々行い、集めた情報をもとに自治体などの事業者への助言も行っています。

 コアジサシ繁殖地調査 

例年、博多湾には4月下旬ごろからコアジサシたちが飛来してきます。しかし、4〜5月頃までに見られるコアジサシたちは博多湾では繁殖せず、大阪や東京などさらに東へ移動していきます。そうしてしばらく入れ代わり立ち代わりした後、6月には博多湾でも徐々に繁殖行動が見られはじめます。

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1990年代、日本には10万羽が飛来していたといわれているコアジサシたちですが、様々な要因によりその数は急激に減少し、近年の飛来数は約1万羽と絶滅の危機に晒されています。

湿地研では、4月下旬頃からコアジサシの飛来状況を調査し始め、繁殖傾向とその場所を確認後、カラスなどの捕食者対策を行いながらコアジサシの繁殖を成功させるための保全活動を行っています。

コアジサシと保全活動の詳細は コチラ →

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 クロツラヘラサギ越冬地調査 

​毎年10月頃になると博多湾にはクロツラヘラサギが飛来します。渡り途中に立ち寄る個体が200羽、そして50羽ほどが博多湾で冬を過ごします。

1990年代までクロツラヘラサギはあまり知られておらず、世界で500羽以下しか確認されていませんでしたが、アジア各国をはじめとする世界中の国々が協力しあって保全活動を続けた結果、近年はその数もずいぶんと増えてきました。

毎年1月に行われているアジア一斉調査の結果、現在のクロツラヘラサギの生息数は約4,400羽とされています。

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数は増加してきているクロツラヘラサギですが、依然として絶滅の危機にあることはかわりなく、その生態や利用環境などについても情報が不足しています。

湿地研はクロツラヘラサギの博多湾東部への飛来数を調査するとともに、越冬中の行動の観察や餌となる生きものの調査、内陸における利用環境の調査など、保全に活かせるように様々な視点から調査を行っています。

クロツラヘラサギと保全活動の詳細は コチラ →

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 モニタリングサイト1000 シギチドリ類調査 

環境省生物多様性センターが進める「モニタリングサイト1000」のシギチドリ類調査に2004年から参加しています。湿地研の会員以外の方々の協力も仰ぎ、春・秋・冬を通じて博多湾東部(雁ノ巣、和白、香椎海岸、多々良川河口、名島、アイランドシティ)、津屋崎、室見川河口等の調査を行っています。

モニタリングサイト1000の詳細(外部サイト)は コチラ 

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